公開日: 2024年11月07日

更新日: 2024年11月08日

毛穴の悩みにうれしいポテンツァとは?治療の特徴を解説

多くの女性が頭を抱える肌の悩みに、毛穴のくすみやハリ不足が挙げられます。これらの悩みはメイク崩れを起こし、老けた印象を与える原因になるため、なんとしても緩和したいものですよね。そこでおすすめなのが、“ポテンツァ”による治療です。

 

本記事では、ポテンツァの概要を、治療の特徴や緩和が期待できる肌の悩みから解説します。「自信がもてる肌になりたい」とお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

ポテンツァとは

ポテンツァは、美容大国である韓国に本社をもつJeisys(ジェイシス)社が開発した最新の美容医療機器です。同機器を用いた治療自体のことをポテンツァとよぶ場合もあります。

 

詳しくは後述しますが、その治療法は、マイクロニードルで肌の表面に小さな穴を開け、針先から高周波を照射するというものです毛穴のくすみやハリ不足はもちろん、ニキビや赤ら顔など幅広い肌の悩みに効果が期待できますよ。

 

また、ポテンツァのマイクロニードルがついた先端部分を“チップ”といいますが、そのチップのなかには針でできた穴に薬剤を送れるものも存在します。薬剤には複数の種類があり、ご自身の肌の悩みに合わせて選ぶことが可能です。

 

ポテンツァの特徴

ここでは、ポテンツァの特徴を解説します。

毛穴の悩みにアプローチできるポテンツァの魅力を以下で深掘りしましょう。

 

創傷治癒反応を利用した治療

ポテンツァによる治療では、創傷治癒反応を利用し、毛穴の悩みの緩和を図ります。創傷治癒反応とは、細胞が傷ついた際、自然にもとの状態へ戻ろうとする反応のことです。

 

ポテンツァの治療時には、マイクロニードルで肌に小さな穴を開けると同時に高周波を照射し、肌の深部に熱ダメージを与えます。そうしてダメージを受けた肌の細胞は、傷を早く補修しようとし、その結果ハリのある肌環境が作られるのです。

 

このおかげで肌が引き締まり、毛穴の見栄えもよくなるという効果が期待できます。さらに、肌の生まれ変わりのリズムが整えられ、古い角質が自然に排除されるようになり、毛穴のくすみを緩和できるとも考えられています。

 

ドラッグデリバリーシステムによる効率的な薬剤投与

ポテンツァのチップのなかには、ドラッグデリバリーシステムという技術を導入しているものも存在します。

 

ドラッグデリバリーシステムは、肌から針を抜く際に押し出される空気を利用し、薬剤を注入する技術です。空気圧が薬剤を肌の深部まで均一に送り届けるため、成分を効率的に浸透させることができます。

 

この技術によってポテンツァは、同様にマイクロニードルを用いるダーマペンでの治療よりも、少ない回数で効果が実感できる傾向にあります。

 

ただしチップのなかには、ドラッグデリバリーシステムを採用していないものもあるので、利用したい場合は事前にクリニックに確認しましょう。

 

短いダウンタイム

ダウンタイムが比較的短いのも、ポテンツァによる治療のうれしいポイントです。

治療後には肌に赤みがみられますが、1~2日程度で治まります。このダウンタイムの短さの秘密は、高周波にあります。高周波によって生じる熱が出血をある程度抑え、それによって赤みを軽減してくれるのです。

 

治療の翌日からは、普段通りにメイクしてもらって問題ありません。

 

ポテンツァによる治療で効果が期待できる肌の悩み

ポテンツァを用いれば毛穴のくすみやハリ不足だけでなく、肌に関するさまざまな悩みを緩和できる可能性があります。

 

ポテンツァによる治療で効果が期待できる肌の悩み

 

  • ニキビ
  • ニキビ跡・クレーター
  • 乾燥によるシワ・たるみ
  • 赤ら顔
  • 肝斑(かんぱん)

 

それでは順に、詳細を解説していきます。

 

 

ニキビ

ポテンツァによる治療を受けることで、ニキビを予防する効果が期待できます。

 

ニキビは、皮脂腺からの皮脂の過剰分泌によって毛穴に汚れが詰まり、アクネ菌が繁殖することで炎症を起こす症状です。ポテンツァは、この皮脂線に高周波の熱ダメージを与えることが可能です。皮脂腺は一度壊れるとなかなか再生しないため、ニキビの予防につながります。

 

ニキビを予防したい方はもちろん、同じ部分に何度もニキビができる方にもおすすめです。

 

ニキビ跡・クレーター

ポテンツァによる治療であれば、ニキビ跡やクレーターも補修できると考えられています。

 

前述した通り、ポテンツァは高周波を照射することで創傷治癒反応を促します。これによって肌環境が活性化すると、ニキビ跡やクレーターのような傷も補修できるわけです。

 

乾燥によるシワ・たるみ

乾燥が原因のシワやたるみも、ポテンツァによる治療で緩和が期待できる肌の悩みの一つです。

 

年を重ねるとともに体内のコラーゲンが減少するため、肌は乾燥してしまうものです。それに付随して肌のハリが徐々に失われていき、シワやたるみが表れます。

 

ポテンツァの治療では、ハリのある肌環境を内側から作るサポートが受けられます。これが乾燥によるシワやたるみを緩和し、ふっくらと若々しい肌へと導いてくれるでしょう。

 

赤ら顔

ポテンツァによる治療には、赤みやほてり、ヒリヒリした痛みを伴う赤ら顔にも効果があると期待されています。

 

赤ら顔は、慢性の炎症性疾患です。肌の真皮層とよばれる部分にある毛細血管が拡張し、血流が増加すると症状が表れます。

 

その毛細血管の血流の増加を、ポテンツァの高周波が発する熱エネルギーで抑制することで、赤ら顔の緩和を図れます。

 

肝斑(かんぱん)

ポテンツァによる治療で緩和できると考えられている肌の悩みとして、最後に紹介するのが、肝斑(かんぱん)です。

 

肝斑とは、頬や目じりにみられるシミのことです。紫外線やホルモンバランスの乱れによって、シミの原因ともいえるメラニンを生成する“メラノサイト”のはたらきが活発化し、発生します。

 

一般的な治療では、レーザーなどを用いてメラニンを破壊することでシミの緩和を図りますが、この方法も万能ではありません。というのも、逆にメラノサイトが刺激され、シミが濃くなってしまう可能性を孕んでいるためです。

その点ポテンツァは、メラニンを破壊するのではなく生成を抑制することでシミを緩和へと導くため、副作用が出にくい傾向にあります。

 

ポテンツァの薬剤の種類

ポテンツァを用いた治療において、ドラッグデリバリーシステムを搭載しているチップを使用する場合は、ご自身の肌の悩みにマッチした薬剤を選びたいところです。

ここでは、ポテンツァの治療で扱われる薬剤を紹介します。

 

 

ジュベルック

毛穴の悩みの対策をメインに治療を受けたい方は、ジュベルックを選択するとよいでしょう。

 

ジュベルックは、ポリ乳酸とよばれる成分を含む薬剤です。ポリ乳酸の肌を活性化する効果によって、毛穴の悩みやニキビ跡、乾燥によるシワが目立ちにくくなると考えられています。

 

そんなジュベルックは、体内で分解される速度が遅いため、効果の持続期間が長いのが特徴です。個人差はありますが、1~2年ほど効果が持続するといわれています。

 

「毛穴の悩みを気にしない日々を送りつづけたい」とお思いの方には、おすすめの薬剤です。

 

 

エクソソーム

ポテンツァの治療で扱われる薬剤として、エクソソームも挙げられます。

 

エクソソームは、細胞の補修や活性化を促進するとされている顆粒状の小さな物質です。美容医療以外に、再生医療の世界でも使われています。

ポテンツァによる治療の際はエクソソームのほか、成長因子やペプチド、ヒアルロン酸などもあわせて用いられます。

 

エクソソームの魅力は、粒子が細かいことによって成分を隅々まで届けられる点です。肌のリズムを整え、毛穴のくすみやハリ不足といった肌の悩みを幅広く対策します。

 

ベネブ

ベネブは、コラーゲンやエラスチンを補助する成長因子を含んだ薬剤です。ほかにもヒアルロン酸やビタミン類、アミノ酸など、肌にうれしい成分がバランスよく含まれています。

 

これらの成分の力で細胞を活性化させ、コラーゲンやエラスチンのはたらきが影響しやすい肌環境へと導きます。毛穴の悩みを緩和する効果もありますが、肌の弾力やハリに対して本領を発揮してくれる薬剤です。

 

毛穴の悩みにおすすめのチップ

 

ポテンツァには、全部で14種類のチップがあります。

それぞれ針の本数や深さが異なり、それによって得意とする肌の悩みも変わってきます。そのなかでも毛穴の悩みの緩和におすすめなのが、“CP-25”と“ダイアモンドチップ”です。

 

以下で、この2種類の特徴を紹介します。

 

CP-25

CP-25は、25本ものニードルを有しており、全体のなかで2番目に針の本数が多いチップです。

針の深さは最長2.5mmで、高周波の熱エネルギーを肌の深部まで届けられます。

 

それにくわえてCP-25には、先にその魅力をお伝えしたドラッグデリバリーシステムが搭載されています。ジュベルックやエクソソームといった毛穴の悩みにうれしい薬剤を投与すれば、より効果的な治療になるはずです。

 

ダイアモンドチップ

続いておすすめするダイアモンドチップは、針がついていない特殊なチップです。

 

肌の表面から2種類の高周波を送ることによって、熱を深部まで届け、肌の悩みにアプローチします。このように針を刺さずに治療するため、個人差はあるものの痛みが少なく、ダウンタイムもほかのチップと比べると短い部類に入ります。

 

とはいえ、治療の効果が弱いわけではありません。毛穴の悩みや乾燥によるシワ、たるみの緩和が期待できます。「顔に針を刺すのに抵抗がある」「ダウンタイムの症状を少しでも感じたくない」とお考えの方には、もってこいのチップといえるでしょう。

 

ポテンツァによる治療の効果を感じられる回数や頻度

ポテンツァの治療は、1回受けるだけでも効果を実感することができますが、より高い効果を目指すには複数回受ける必要があります。

 

毛穴の悩みで効果を得る場合は、1~2か月に一度のペースで、3~4回程度受けていただくのが望ましいです。治療を繰り返すことによって肌の生まれ変わりのリズムが整い、良い状態をキープできますよ。

 

上記の工程を終えたあとは、6~12か月に一度のペースでメンテナンスを受けると、ポテンツァのうれしい効果を引き続き実感できます。

 

ポテンツァの治療を受けられない方

肌のコンディションや体調によっては、ポテンツァの治療を受けられない可能性があります。

ポテンツァの治療が受けられない方の条件は、以下の通りです。

 

ポテンツァの治療が受けられない方の条件

 

  • 肌や体に疾患がある
  • 肌が弱い
  • 治療部分に金属糸や金属プレートが入っている
  • 金属アレルギーがある
  • 妊娠している
  • 授乳している

 

上記に該当しない場合でも、日焼けしていたり、皮膚にダメージがあったりなど、当日の肌の調子が悪いと治療を受けられない可能性があります。ですから、治療の当日まで肌のケアを怠らないことが大切です。

 

ポテンツァによる治療を受けられるかどうか心配な方は、事前にクリニックに相談してみましょう。

 

 

ポテンツァによる治療とほかの美肌治療との違い

最後に、ポテンツァによる治療とほかの美肌治療との違いを紹介します。

「毛穴の悩みを緩和したいけど、どの治療を受けようか決まらない」という方は、ぜひご参照ください。

 

 

ダーマペン

ダーマペンはポテンツァと同様、マイクロニードルを用いた美肌治療です。

一見似た治療に思えますが、この2つは高周波の使用の有無と薬剤の導入方法の点において異なります。

 

ダーマペンでは高周波を照射せず、肌に小さな穴を開けることのみで肌を活性化させます。また、ドラッグデリバリーシステムは搭載されていません。薬剤は肌に穴を開けたあと、表面に直接塗布することで浸透させます。

 

このように手法の違いはあるものの、ポテンツァ同様、毛穴の悩みやニキビ跡、乾燥によるシワには効果が期待できます。

 

 

フラクショナルレーザー

フラクショナルレーザーは、レーザーによって肌に点状の小さな穴を開け、創傷治癒反応を引き出す治療法です。

肌の深部に熱ダメージを与えて、コラーゲンのはたらきをサポートすることによって、肌を活性化させる効果が期待できます。特に、クレーター状のニキビ跡に対して効果的にアプローチできると考えられています。

 

そんなフラクショナルレーザーとポテンツァの違いを挙げるとすれば、ダウンタイムの長さでしょう。フラクショナルレーザーのダウンタイムは1~2週間程度なのに対し、ポテンツァは1~2日程度です。

このように、フラクショナルレーザーのほうがダウンタイムが長いことがわかります。

 

ダウンタイムの症状としては、肌に赤みがみられたあと、薄いかさぶたができます。もし、ダウンタイム中に外出するのに抵抗があるようであれば、休みを取ったり長期休暇に合わせたりして治療に臨むとよいかもしれません。

 

ポテンツァは創傷治癒反応を利用した治療!肌の内側から毛穴悩みを緩和

本記事では、ポテンツァの概要を詳しく解説しました。

 

ポテンツァはマイクロニードルで肌の表面に小さな穴を開け、針先から高周波を照射する美容医療機器です。高周波が発する熱エネルギーが肌の創傷治癒反応を促し、毛穴のくすみやハリ不足、ニキビなど肌の悩みを総合的に緩和する効果が期待されます。

 

ドラッグデリバリーシステムによって薬剤を効果的に浸透できたり、ダウンタイムが短かったりと魅力もたくさんあるので、ぜひ治療を検討してみてはいかがでしょうか。

 

藤井クリニックでは、毛穴のことでお悩みの方に寄り添う施術を提供しております。

毎日を明るく笑顔で過ごしたい方は、ぜひお問い合わせください。

この記事を書いた人

藤井 靖成

藤井 靖成

大阪・梅田 藤井クリニック院長

総合内科内科専門医であると同時に消化器内視鏡専門医・指導医として従事。
胃がん大腸がんに対する内視鏡検査・手術を通して磨いた技術と豊富な経験を活かしながら、美容外科の技術も習得し約40000例の美容外科施術経験を積む。また、皮膚額をベースとするスキンケア医療に取り組む。
「楽しく生きる」をコンセプトに、自身が理想とする医療を追い求めるため、2007年5月 大阪・梅田に「藤井クリニック」を開院。
開院以来、美容整形手術ではない、自然な綺麗さや若返りを目的としたメスを使わない美容医療を提供し、約15年間で70000例以上の実績を持つ。

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