公開日: 2022年05月24日
更新日: 2024年05月23日
ダーマペンのダウンタイムや施術後の過ごし方
目次
ダーマペンは、なかなか消えないニキビ跡やニキビによる肌の凸凹、毛穴の開きやたるみからくる黒ずみなど、様々なお肌のトラブルに効果的な施術として昨今注目を集めています。
ここでは、ダーマペンの治療の特徴や施術後の効果について詳しくご説明していきます。
ダーマペンとは
ダーマペンは、髪の毛よりも細い極細の針で肌に穴を開け、肌本来の自然治癒力をアップさせる治療です。肌に非常に小さな穴を開けて刺激することで、肌の若々しさを保つ美容成分を作り出す「線維芽細胞」と呼ばれる細胞が活性化します。
「線維芽細胞」とは、肌のハリを作り出すコラーゲンや肌の弾力を増加させるエラスチン、肌の潤いを導くヒアルロン酸などの美容成分を作り出す細胞であるため、この「線維芽細胞」の活性化の結果、肌のターンオーバーを促したり、弾力をアップさせたりするなどの効果につながります。
また、肌に開けた穴から施術用美容成分を浸透させることで、皮膚の深部にまで美容成分の効果を届けることができるのも特徴です。
下記のようなお悩みを抱えている方には、ダーマペンを用いた治療が適しています。
・ニキビ跡がなかなか消えない、ニキビ跡の凸凹(クレーター)が気になっている
・小鼻の黒ずみ、お肌のくすみが気になる
・肌のハリが不足している、肌のたるみを引き締めたい
・肌のざらつきや小じわを改善し滑らかな肌になりたい
・毛穴のたるみや開きを改善したい
一度の治療では十分な効果を得られにくいため、数回継続して施術を受けることで、より実感が得られやすくなるでしょう。
ダーマペンで得られる効果
ダーマペンの施術で得られる効果は主に下記の5つがあります。それぞれ詳しく解説していきます。
毛穴の開きやたるみの改善
ダーマペンには、肌のターンオーバー促進効果があり、ターンオーバーが整うと皮脂の排出がスムーズになるため、毛穴の中で皮脂が溜まるのを予防します。
また、新しい細胞で生まれ変わった健康的な肌は、毛穴の引き締め力もアップします。毛穴が皮脂に押し広げられるようなことがないため、衛生的で見た目もきめ細やかな肌につながります。
ニキビ跡やクレーター、傷痕の改善
クレーターはニキビが治った後に肌がへこんでしまい、跡が残るトラブルですが、既に自然治癒が終わった後の状態なのでそのままでは消えにくい傷跡となります。
ダーマペンはそのクレーターを再度細かい針で傷をつけて細胞を活性化し、再度治癒を促進させます。肌が再生していく過程で美容成分を増加させ、傷跡の改善に導きます。
ニキビの予防
ニキビの原因は、毛穴内にいるアクネ菌が肌を傷つけ炎症させてしまうことです。アクネ菌は毛穴に排出された皮脂を養分として増殖していますので、ダーマペンによる施術で皮脂が溜まりにくい清潔な状態の皮膚や毛穴にしておくことで、ニキビのできにくい衛生的な肌を保つことが可能です。
小じわやたるみを防ぎ、ハリ・ツヤのある若々しい肌を再生
ダーマペンで線維芽細胞が活性化された肌は、ハリや弾力がアップし重力に負けない強い肌を導きます。また、肌の修復の過程でダーマペンの針で開けた穴から施術用美容成分を直接注入し浸透させることができるため、肌本来が持つ自然再生力以上の効果が期待できます。
黒ずみや色素沈着の改善
しみやくすみ、肌の黒ずみなどは、主にメラニンなどの色素細胞のつまりが原因とされています。また、小鼻周りなどの毛穴の黒ずみは、不要な皮脂や角質などの老廃物が毛穴に残ってしまう毛穴のつまりが原因です。
これらのトラブルは、肌のターンオーバーの乱れにより排出がスムーズにされなくなってしまう点が共通しています。ダーマペンの施術で肌のターンオーバーを促進し、不要物の排出を促すことで、黒ずみや色素沈着を改善につなげることが可能です。
ダーマペンのダウンタイムの期間
ダーマペンのダウンタイムは、個人差はありますが最低でも1~3日、長ければ1週間以上続くことがあります。これはダーマペンを皮膚に刺す深度によって異なり、多くの人は2~4日程度続くと考えてよいでしょう。
また、ダウンタイム中に適切な対応を取れば短期間で終わることもありますが、不適切な対応をしてしまうと長引く恐れもあります。ダウンタイムの症状が出たら適切な対応を取り、安静にお過ごしください。
ダーマペンのダウンタイムの症状
ダーマペンによる施術はレーザー治療やメスを使う美容整形と比較して痛みやリスクの少ない治療を言われていますが、針を使う施術であるため、極細の針とはいえ多少の痛みやダウンタイムを必要とします。
また、麻酔を使うため治療自体の痛みはほとんどありませんが、麻酔薬にアレルギーのある方は施術前のカウンセリングできちんと医師に伝えるようにして下さい。
ダウンタイムについては、使用する針の長さで異なりますがだいたいは2日間から4日間で落ち着くのが一般的です。また、ダーマペンの針の穴は髪の毛より細い極細針を使用するため非常に小さな穴ですので、通常半日程度でふさがります。
ダウンタイム中に出やすい症状は、肌の赤みや腫れ、かゆみや内出血などが報告されています。また、発疹や皮むけなどの軽度の肌荒れも現れることがありますが、いずれも軽症のものが多く日を追って軽減されていきます。
以下に、各症状の原因と対策をご説明します。
赤み・腫れ・発疹
ダーマペンの治療は肌に針を刺して無数の穴を開ける治療であるため、肌が一時的に炎症を起こし、赤みや腫れ、発疹が出てしまう場合があります。
なかでも、赤みの発生はもっとも多く出やすいと言われており、使用する針が長いほど肌の深いところまで刺激されるので赤みの続く日数も長くなります。また、針を刺す深度が深いほど肌の深層組織を損傷しますのでダメージが強くなり、腫れや発疹が生じやすくなります。
これらに加えて痛みが生じることもありますので、腫れや痛みが強い場合は患部を冷やし安静にしてお過ごし下さい。時間が経過して症状が酷くなったり痛みが長期間引かなかったりする場合は、医師への相談をして下さい。
かゆみ
針によるダメージから肌の自然治癒の過程でかゆみを伴う可能性もありますが、患部を掻いてしまわないようご注意下さい。
また、過度の飲酒や入浴など体の温まる行動でかゆみが悪化する場合もありますので、かゆみの症状があるうちは患部の冷却や保湿をするようにして下さい。かゆみについてもだいたい数日間で改善に向かいます。
内出血
皮膚の深い層に施術を行った場合、周囲の毛細血管が破れることで内出血が生じやすいという傾向があります。通常この内出血は一時的なものであるため、患部を強く押したりせず安静にして様子を見て下さい。むやみに触らないことが早く内出血を治すためのポイントとなります。
皮むけ
肌のターンオーバーが活発になると線維芽細胞が活性化し、新しく健康的な皮膚が次々と再生されます。その際、一番外側にある細胞が剥がれ落ちる現象が皮むけです。
皮むけは施術後1~3日間程度続くのが一般的であると報告されていますが、この期間は肌がとてもデリケートな状態となりますので、擦ったり無理に皮をむいたりして肌を傷めないようご注意下さい。
ダーマペンのダウンタイム期間の目安と経過
ダーマペンのダウンタイムの長さは、使用する針の長さによって目安が異なります。
針の長さ | 0.2㎜~ | 0.8㎜~ | 1.5㎜~ |
---|---|---|---|
ダウンタイム | 約2日間 | 2~3日間 | 4~7日間 |
針の到達部位 | 表皮 | 真皮 | 皮下組織 |
改善が期待できる 症状・効果 |
・ニキビ ・美白 ・小じわ |
・ニキビ跡 ・毛穴 ・たるみ |
・クレーター ・傷跡 ・深いしわ |
できてしまったニキビの治療や、美白をしたい場合は、皮膚のごく浅い部分(表皮)へ0.2mmほどの針を入れます。表面だけの傷なので、ダウンタイムは短く、2日程度です。
ニキビ跡や毛穴の開きを改善したい場合は、少し深い真皮層へ届く針を使用します。その場合は、落ち着くまで2~3日くらいかかります。
クレーターや深いしわなどの治療には、さらに深い皮下組織へ届く長さの針を使用するため、4~7日くらいのダウンタイムが必要です。
頬や目元といった施術部位によっても使用する針の長さは異なりますので、上の表を参考にしてください。
皮膚の状態や、施術部位によって目安より長引く場合があります。炎症が続くと色素沈着を起こしたり、シミになったりするリスクもがあります。1週間以上たっても腫れや赤みが引かない場合は、早急にクリニックへご相談ください。
ダーマペンの痛みはどれくらい?
ダーマペンの施術の際には肌に「針を刺す痛み」があり、施術部位や針の長さによっても異なります。針は毛髪よりも細く極細ですが、1秒間に120回という細かい振動をしながら無数に刺していくため、痛みを感じる方が多いでしょう。個人差がありますが、「チクチクする」「ヒリヒリする」と表現される方が多いです。
施術部位
一般的に、骨の近くや、脂肪が少なく皮膚が薄い部分は痛みを感じやすいです。顔の施術の場合、おでこやこめかみ、髪の生え際や鼻の頭などへの施術が痛みを感じやすいでしょう。
針の長さ
ダーマペンは改善したい肌悩みによって、針を刺す皮膚の深さが異なります。次のように、それぞれの目的によって、針の長さを変えて使用します。
・ニキビや美白を目的とする場合は表皮(深さ0.2mm~)
・ニキビ跡や毛穴、たるみの治療には真皮層(深さ0.8mm~)
・クレーターや傷跡を改善したい場合はさらに深く皮下組織(深さ1.5mm~)
ダーマペン施術後の過ごし方
これらのような、ダーマペンの施術によって発生する可能性のある症状をなるべく抑えるため、施術直後からダウンタイム中まではできる限り肌への刺激を少なくするよう心掛けて下さい。いつも通りの洗顔方法やスキンケアにより症状を悪化させてしまった場合、ダウンタイムが長引いてしまうこともあります。
ダウンタイムは通常は数日間で落ち着きますので、その間はなるべく外出せず自宅で安静に過ごすことをおすすめします。
下記に施術後に気をつけるべき点を記載します。
施術後すぐに洗顔やメイクをしない
ダーマペンの施術直後は、針で開けた穴によって肌が炎症を起こし、刺激に敏感になっています。洗顔やメイクによる肌への摩擦を避けるのはもちろんのこと、洗顔フォームやファンデーションに含まれる成分も肌には強い刺激となります。
施術直後は洗顔やメイクは絶対せず、洗顔は半日後を目処に、メイクは翌日以降とすることをおすすめします。また低刺激性の洗顔フォームやミネラルファンデーションなどお肌に優しい素材を選ぶことも効果的です。
ダーマペンの後に洗顔してしまうと
藤井クリニックでは、ダーマペンの施術後には絶対に洗顔しないようにお伝えしています。万が一洗顔してしまうと刺激になってしまうことがあるので十分気をつけましょう。
施術後、12時間程あけてから洗顔やメイクをするようにしましょう。
紫外線対策を念入りに
上記で述べたように、炎症状態の肌は外部からの刺激に大変弱くなっています。過度な紫外線も色素沈着のリスクがとても高いため、紫外線対策をする必要があります。
施術後の帰宅時から防止やマスクなど顔をカバーするもので肌を保護しましょう。日焼け止めも有効ですが塗るのは施術の翌日以降とし、こちらもお肌に優しい敏感肌用のものを選ぶとよいでしょう。
過度な飲酒や入浴、激しい運動は避ける
施術の当日は過度な飲酒や激しい運動などの血行が良くなるような行動は避けましょう。血行が良くなることで赤みが重症化してしまったり、腫れや内出血が酷くなったりする可能性があります。また、入浴や汗により赤みが増してしまう可能性もあります。
ダーマペンの効果をより高めるセルフケア
施術の翌日以降は、針による穴もふさがり赤みや痛みなども徐々に軽減していきます。しかしお肌の内部ではまだ損傷部分の修復過程中であるため、ひきつづきダウンタイムが落ち着くまではお肌を保護して過ごしましょう。
以下に効果的なセルフケアをご紹介します。
スキンケアは低刺激性のもの使う
施術後のお肌は通常よりデリケートな状態になっているため、洗顔の際には敏感肌用や赤ちゃんにも使える洗顔フォームなどを使用したり、メイクの際はふだんより軽めのメイクやミネラルコスメを使用したりするのが効果的です。
保湿や日焼け止め対策をしっかりする
施術後のお肌は乾燥しがちな傾向にあり、皮むけが起こる可能性もあることから、普段以上に保湿ケアが必要です。また炎症を抑え刺激を与えないために日焼け止め対策も充分にしましょう。保湿ローションや日焼け止めを塗る際は肌を傷めないよう優しく触ることを心がけて下さい。
お肌の摩擦を避ける
ダウンタイム中はお肌が刺激に過敏であるため、強い摩擦を生じるような行動は控えて下さい。枕カバーをソフトな素材のものにしたり、着替えや洗顔の際に顔を強く擦ったりしないよう気を配ることが大切です。
ダーマペンの目的別にみるダウンタイム期間
ダーマペンはお悩みの内容によって、皮膚に刺す針の長さを0.1mm単位で調整します。この針が皮膚に刺さる深さによってダウンタイムも変わります。
人間の皮膚は表面から順に、表皮、真皮、皮下組織、筋肉で構成されています。ニキビのお悩みや美白がご希望の方は表皮、ニキビ跡や毛穴・たるみでお悩みの方は真皮、クレーターや傷跡でお悩みの方は皮下組織へダーマペンを打ちます。
ダウンタイムは表皮では2日程度、真皮では2~3日程度、皮下組織では4日~1週間程度かかることがあります。しかし、これはあくまで目安のため、ダウンタイム中の過ごし方によって長引く可能性もあります。できるだけ短く済むように、ダウンタイム中は安静にお過ごしください。
まとめ
ダーマペンは痛みやリスクが少なくダウンタイムも短いため、比較的手軽に受けやすい美容施術です。当院では、優れた機器を導入し経験豊富で技術力の高い専門医が対応しており、皆さまのお悩みに沿った最適な方法で、安心してご満足いただける美容医療をお届けします。
初めての方も再診の方もぜひお気軽にご相談下さい。WEBフォーム、LINE、お電話にてご予約・ご相談を受け付けております。