公開日: 2022年08月24日
更新日: 2025年03月24日
【皮膚科医が徹底解説】クレーターやニキビ跡は治せる?
目次
- 1 ニキビ跡のクレーターとは
- 2 クレーターができる原因
- 3 クレーターのニキビ跡の種類と症状
- 4 クレーター毛穴と開き毛穴の違い
- 5 クレーターのニキビができやすいゾーン
- 6 クレーターを自力で治すことはできる?
- 7 クレーターを少しでも良くするためにできるセルフケア
- 8 クレーター肌セルフケアの注意点
- 9 クレーター治療、ニキビ跡の予防は専門の医療機関で
- 10 クレーター治療、ニキビ跡の予防
- 11 クリニックで受けられるクレーター治療の種類
- 12 クレーターの治療の流れ
- 13 クレーター肌治療のメリット
- 14 クレーター肌治療のデメリット
- 15 クレーターのニキビ跡に関するよくある質問
- 16 クレーター肌はクリニックで適切な治療を

性別や年齢にかかわらず、ニキビに悩む方は多くいると思います。中には、ニキビが炎症した後に出来てしまった肌の凹凸が気になる方もいるでしょう。
ニキビ跡の凹凸はクレーターとも呼ばれていて、肌ダメージがかなり強い状態です。
クレーター肌は治らないと思っている方もいますが、適切なケアをすれば改善が期待できます。
ただしクレーターの状態によってはセルフケアだけでは難しく、治療が必要な場合もあります。
当記事では、ニキビ跡がクレーターになる仕組みやセルフケア方法、クリニックでの治療法について解説しています。肌の凹凸にお悩みの方はもちろん、ニキビにお悩みの方もぜひご一読ください。
ニキビ跡のクレーターとは
ニキビ跡のクレーターとは、ニキビが治った後に皮膚に残る陥没した傷跡を指します。
炎症性のニキビが肌の奥にある真皮層までダメージを与え、肌の組織が破壊されることで発生します。
ニキビ跡の皮膚下には固い繊維が存在し、皮膚組織が癒着して陥没を起こすのです。
ニキビが治っても皮膚が正常に再生されず、凹んだままになってしまうため、クレーター状の凹凸が肌表面に残ってしまいます。
クレーターができる原因
クレーターは、肌内部の真皮層や皮下組織まで傷ついている状態なので、毛穴や毛穴周辺が炎症を起こしてしまい、コラーゲンなどが破壊されます。
そのため、肌が凹凸になってしまうのです。
クレーターの原因は複数ありますが、多くの場合はニキビによるものです。炎症の強いニキビが進行すると、クレーターになる可能性があります。
クレーターを防ぐためにも、ニキビの重症化を避けることが重要です。
ニキビの種類
ニキビは段階を追って悪化し、進行度や症状によって分類されます。
ニキビの種類 |
症状 |
白ニキビ |
毛穴に角質が溜まり白くポツポツする |
黒ニキビ |
毛穴の入口が酸化して黒くなる |
赤ニキビ |
ニキビの原因菌アクネ菌が増殖して炎症する |
黄ニキビ |
炎症が悪化して皮膚の深い部分まで達し膿が出る |
それぞれのニキビについて詳しく解説します。
白ニキビ(閉鎖面皰)
ニキビの初期段階で皮脂や角質が毛穴に詰まった状態です。炎症を伴わないため、痛みはほぼありません。毛穴が塞がれ皮脂が内部に溜まり、皮膚表面には白っぽいポツポツが見えます。
黒ニキビ(開放面皰)
白ニキビが進行して毛穴が開き、詰まっていた皮脂が酸化して黒く見えている状態です。
ほくろや毛穴汚れと見間違えられるため、ニキビだと気付かずに症状が進行する場合もあります。
赤ニキビ(丘疹)
毛穴詰まりが悪化し、ニキビの原因菌であるアクネ菌が増殖して炎症を起こした状態です。炎症により毛穴が赤く腫れ、痛みやかゆみを伴うことがあるため、ニキビができたと気付かれやすい段階です。
黄ニキビ(膿疱)
赤ニキビがさらに悪化し、黄色ブドウ球菌まで増殖して膿ができてしまう状態です。炎症が真皮層まで到達し、放置するとニキビ跡として残る恐れがあります。
炎症が広がって毛包壁が破れると、周辺の真皮にまで膿が漏れ出し、さらに強い炎症を引き起こします。
毛穴の開き
皮脂の過剰分泌や毛穴の詰まりにより、毛穴周辺が厚くなったり開いたりしている状態です。頬や鼻に多く見られ、開いたままになって目立ってしまうのが特徴です。
ニキビ跡
ニキビの炎症が強いことでできる症状です。赤みや色素沈着、クレーターなどがあり、炎症がおさまったあとも残ることがあります。
たるみ
肌の中で作られるコラーゲンやヒアルロン酸などの成分が加齢とともに減っていき、たるみが生じます。たるみによって毛穴が目立ち、凹んでみえる状態を「たるみクレーター」といいます。
乾燥
肌の乾燥によってバリア機能が低下し、外部からの刺激によって肌トラブルが生じやすくなります。肌トラブルが深刻化していくと、炎症が重症化していきクレーターを引き起こす原因になります。
その他
紫外線や摩擦は、肌の細胞にダメージを与えターンオーバーに乱れが生じ、ニキビやたるみができやすい環境を作ってしまいます。

クレーターのニキビ跡の種類と症状
クレーターには3つの種類があります。
- アイスピック型
- ローリング型
- ボックス型
種類によって症状や形状が異なるため、肌の状態にあった治療が必要です。
それぞれの種類の特徴や症状について解説します。
アイスピック型
アイスピックで刺したような小さくて深い凹凸があるのが「アイスピック型」です。
肌の表面を見ると凹みは小さい点のようにみえますが、意外と深いのが特徴です。中には小さいクレーターのように見えても、皮下組織まで凹んでいる場合もあります。
他の種類と比べて深いクレーターで治療が難しいタイプですが、レーザー治療やダーマペンなどである程度の改善が期待できます。
ローリング型
クレーターの大きさが大きい(直径4mm以上)ものを「ローリング型」と言います。
大きく凹んでいますが、くぼみ方がボックスカーなどと比べると滑らかなのが特徴です。
まるで波のように凹んでいるこの状態は、引きつれたような見た目をしています。いびつな形で、肌の奥深くまで凹んでいる場合もあります。
治療方法は、レーザー治療やダーマペン、ピーリング、ポテンツァに加え、サブシジョンが有効です。
ボックス型
肌が四角くへこんでいる状態を「ボックスカー型」といいます。クレーターの中でも最も頻度が高い種類です。
ボックスカー型は肌の表面が直角にへこみ、凹の字のように、へこんだ肌の底は平らなのが特徴です。
ボックスカー型の治療は、フラクショナルRFやピコフラクショナルなどのレーザー、ダーマペン、ポテンツァなどを行います。ピーリングも有効です。
クレーター毛穴
毛穴や周辺の肌が凹凸になって、月のクレーターのように見える状態を「クレーター毛穴」といいます。
ニキビの炎症が真皮層まで達し、組織が欠損することが原因とされています。
治療には、レーザーやダーマペン、ヒアルロン酸などが有効です。
上記のように、クレーターと言っても複数の種類があり、その深さや特徴も様々です。
また、複数の種類が組み合わさることもあります。
クレーター肌の場合は、肌内部の奥深くまでダメージを受けているので、ターンオーバー(肌の新陳代謝)が正常に行われなくなっています。肌のタイプや状態によっては、同じ種類のクレーターであっても治療が異なるため、クレーター肌の治療はクリニックへの相談が必要です。
クレーター毛穴と開き毛穴の違い
クレーター毛穴は、主にニキビの炎症によってできる皮膚の凹みです。皮膚にニキビの傷跡が残った状態といえるでしょう。
一方、開き毛穴は皮脂の過剰分泌、汚れの蓄積により毛穴に角栓が詰まって毛穴が押し広げられた状態です。クレーター毛穴は凹んでるのに対し、開き毛穴は毛穴がぽっかりと開いてみえます。
クレーターのニキビができやすいゾーン

クレーターは、ニキビが悪化した場合に残る跡なので、ニキビができやすい箇所はクレーターができやすい箇所です。
-
- 眉間
- おでこ
- こめかみなどのTゾーン
- 頬
- 口の周り
- アゴ
- フェイスライン
なかでもアゴやフェイスラインは、食べ物や髪の毛などの刺激が多く、ニキビが悪化しやすい箇所です。
また、頬のニキビは、クレーターになってしまうと目立ちやすいので、重症化は避けたいところです。
思春期は、皮脂が多く分泌される額から鼻筋にかけてTゾーンや頬にニキビができやすく、大人になると乾燥が原因でニキビができることもあります。
クレーターを自力で治すことはできる?
クレーターは肌が大きなダメージを受けているため、ご自身の力で完治を目指すのは難しいでしょう。しかし、クレーターの症状を軽くするようなケアは自宅でも可能です。
自宅で根気よく正しいケアを行えば、クレーターが多少滑らかになります。
ただ、一般的に販売されているスキンケア用品の成分では肌内部まで届けるのは難しく、正しく使用していても、肌表面の角質層までしか効果がない場合がほとんどです。
そのため、クレーター肌を自力で完治はできません。クレーターの症状を改善するには、クリニックでの治療が不可欠です。
クレーターを少しでも良くするためにできるセルフケア

自力での完治が難しいクレーターですが、正しいケアを毎日根気よく行うことで、多少滑らかになる可能性があります。クレーター肌のセルフケア方法を紹介します。
- 丁寧に洗顔する
- 保湿を徹底する
- 基礎化粧品を見直す
- 1年中紫外線対策をする
- 十分な睡眠をとる
- 栄養バランスのとれた食事を心がける
丁寧に洗顔する
洗顔でお肌の汚れを落としてきれいな状態にするのは、クレーター肌に限らず美しい肌を作るための基本でもあります。
メイクをされている方は、メイクもしっかり落としましょう。
丁寧に洗顔すると、角質が溜まりにくくなり毛穴詰まりの予防につながります。古い角質が取り除かれれば、化粧水が浸透しやすいため、滑らかな肌に近づくことができます。
洗顔時の注意点は肌に刺激を与えないことです。
肌への刺激は状態を悪化させる可能性があるので、洗顔料をよく泡立ててやさしく洗いましょう。
保湿を徹底する
保湿は肌の潤いを保ち乾燥を防ぐので、クレーター肌を改善するために重要です。
肌の保湿を行う際は、化粧水や乳液を手のひらでのばしてから、顔全体を優しく包み込むようになじませてください。
洗顔と同様、強い力を加えるのはNGです。
化粧水や乳液での保湿は正しい分量を使用し、優しく肌になじませるのがポイントです。
基礎化粧品を見直す
通常のスキンケア用品でクレーター肌を改善するのは難しいです。クレーター肌の改善には肌のターンオーバーが必要なので、ターンオーバーを活性化させる成分が入ったスキンケア用品を使用しましょう。ターンオーバーの活性化を促す成分は以下の通りです。
- ビタミンA:抗酸化力が強く、肌を正常にする
- ビタミンC誘導体:コラーゲン合成の促進・皮脂分泌を抑える
- 低分子ヒアルロン酸:肌内部の保湿力向上
- アスタキサンチン:肌の弾力を取り戻す
1年中紫外線対策をする
夏の紫外線が強い時期だけ日焼け止めを塗る方がいますが、紫外線は年中降り注いでいるので通年を通して紫外線対策は必要です。
紫外線にはUV-A波とUV-B波があり、UV-A波は真皮層まで届いて肌にダメージを与えるため、コラーゲンを破壊して肌の弾力を失わせます。
肌の弾力が減少するとクレーターの凹凸が目立ちやすくなり改善を遅らせてしまいます。
十分な睡眠をとる
肌を改善するためには質のよい睡眠が重要です。
入眠から3~4時間程度はゴールデンタイムとよばれ、成長ホルモンを多く分泌させる時間帯です。
成長ホルモンは日中に傷ついた細胞を修復させる働きがあるので、クレーター肌改善のためには欠かせません。
十分な睡眠時間を確保し、質のよい睡眠をとることが大切です。
栄養バランスのとれた食事を心がける
クレーター肌の改善には内側からのケアも必要です。コラーゲン生成や肌のターンオーバーを促す栄養素を積極的に取り入れることで、肌の再生力が高まります。
以下のような栄養素がおすすめです。
- タンパク質:肌の材料となり修復する
- 亜鉛:肌を再生し細胞を修復する
- ビタミンC:コラーゲン生成を促す
- ビタミンA:肌のターンオーバーを促進する
- ビタミンE:抗酸化作用があり肌を保護する
季節の食材などを取り入れたバランスの良い食事は、肌の再生力を高め、クレーター肌の改善をサポートします。
上記のように正しくセルフケアをしていても、クレーターを自宅で治すには限界があります。
地道にコツコツケアしなければならないので時間もかかりますし、有効成分が入った基礎化粧品も安いものではありません。
クレーター肌の完治を目指す方や、より早く改善したい方は、クリニックでの治療がおすすめです。
クリニックの治療なら、知識を持った医師が市販では手に入らない機器と成分を使って治療を行います。
より早く効果を実感したいならセルフケアではなく、クリニックへの受診に切り替えましょう。
クレーター肌セルフケアの注意点
正しくセルフケアをしていても、クレーターを自力で治すには限界があります。
地道にコツコツケアしなければならないので時間もかかり、有効成分が入った基礎化粧品も安いものではありません。
クレーター肌をできる限り滑らかにしたい方や、より早く改善したい方には、クリニックでの治療がおすすめです。
知識を持った医師が市販では手に入らない機器と成分を使って治療します。より早く効果を実感したいならセルフケアではなく、クリニックへの受診に切り替えましょう。
クレーター治療、ニキビ跡の予防は専門の医療機関で
クレーター治療、ニキビ跡の予防には、セルフケアでは困難なため美容皮膚科や美容外科など専門の医療機関を受診するのが望ましいです。
クレーターは肌の深いところの真皮層までダメージが及んでいますが、セルフケアは表面しかケアすることができないためです。
クレーター治療、ニキビ跡の予防
クレーター治療には、様々な方法がありますが、主なものとしては、フラクショナルレーザー、ダーマペン、ケミカルピーリング、ヒアルロン酸注入などが挙げられます。
これらの治療法は、いずれも肌に微細な穴を開けたり、薬剤を注入したりすることで、肌の再生を促し、クレーターを改善する効果が期待できます。どの治療法が適しているかは、クレーターの種類や程度、肌質などによって異なります。医師と相談し、自分に合った治療法を選びましょう。
クレーターは、ニキビ跡にできるため、ニキビ跡を予防することがクレーター予防にもつながります。
ニキビ跡を予防するためには、ニキビを悪化させないことが大切です。ニキビを触ったり、潰したりすることは避け、正しいスキンケアを心がけましょう。
また、生活習慣の乱れもニキビの原因となるため、バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけましょう。ニキビができてしまった場合は、早めに皮膚科を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。
POTENZA(ポテンツァ)
ポテンツァは、マイクロニードルRF(高周波)治療器です。極細の針を皮膚に刺し、針先から高周波を照射することで、肌の深層に熱エネルギーを届けます。肌の再生を促進し、クレーターやニキビ跡の改善、毛穴の開き、肌のハリ・ツヤなどに効果が期待できます。
ミラノリピール
ミラノリピールは、イタリア製の薬剤を使用したケミカルピーリングです。TCA(トリクロロ酢酸)、フェノール、コウジ酸などの有効成分が、肌のターンオーバーを促進し、ニキビ跡やクレーター、シミ、くすみなどを改善します。肌への負担が少なく、ダウンタイムも短いため、気軽に治療を受けられます。
美白オーロラプロ・美白オーロラ
美白オーロラは、IPL( Intense Pulsed Light)という光治療器です。広範囲の波長を持つ光を照射することで、メラニン色素にダメージを与え、シミやくすみ、そばかすなどを改善します。また、コラーゲンの生成を促進する効果もあり、ニキビ跡の赤みや毛穴の開きにも効果が期待できます。
クリニックで受けられるクレーター治療の種類
クレーター治療にはさまざまな方法がありますが、フラクショナルレーザー、ダーマペン、ケミカルピーリングなどが挙げられます。いずれも肌に微細な穴を開け、薬剤を注入するなどし、肌の再生を促すことを目的としている治療です。どの治療法が適しているかは、クレーターの種類や程度、肌質などによって異なります。医師と相談し、自分に合った治療法を選びましょう。
クリニックで受けられるクレーター治療の種類を紹介します。治療方法は以下の4種類に分けられます。
●レーザー
●ニードル
●ピーリング
●外科的施術
それぞれの施術は機器や薬剤の種類が違い、クレーターへのアプローチ方法も違います。
施術方法 |
施術名 |
施術方法 |
レーザー |
CO2フラクショナルレーザー ピコフラクショナル ノンアブレイティブフラクショナル 美白オーロラプロ・美白オーロラ |
レーザーを照射して傷を作り治癒する過程で肌を修復 |
ニードル |
ダーマペン ポテンツァ |
極細針を刺して傷を作り治癒する過程で肌を修復 |
ピーリング |
ミラノリピール ヴェルベットスキン(ダーマペン+マッサージピール) |
皮膚の角質を溶かし皮膚を再生 |
外科的施術 |
サブシジョン |
皮下の癒着を切り離して凹みを緩和 |
施術方法別に施術内容について詳しく解説します。
レーザー
クレーターの改善に使われるレーザー治療は、レーザーを使って皮膚の表面にドット状の穴を開ける治療法です。
わざと治りにくい傷を作ることによって、肌内部の生まれ変わりを促進させます。
皮膚が傷を治す過程でコラーゲンなどの美容成分が生成されるので、傷を作った時の肌よりも綺麗な肌作りが可能です。
クレーター治療で使われているレーザーは以下の種類です。
CO2フラクショナル
CO2フラクショナルレーザーは、炭酸ガスを使ったレーザーです。
細胞の水分に反応して蒸散・熱凝固させることで肌の改善を行います。
ピコフラクショナル
ピコフラクショナルは、レーザー光線の密度を高めたものです。
このレーザーを使うと、皮膚の深いところまで照射することが可能になります。
ノンアブレイティブフラクショナル
ノンアブレイティブフラクショナルレーザーは、皮膚には穴を開けずに治療するレーザーです。肌に穴は開きませんが、照射によって皮膚組織にダメージを与えられます。
穴を開けるレーザーに比べると、効果は感じにくいです。
美白オーロラプロ・美白オーロラ
美白オーロラは、IPL( Intense Pulsed Light)という光治療器で、広範囲の波長を持つ光を照射します。
コラーゲンの生成を促進する効果があり、クレーター肌や毛穴の開きにも効果が期待できます。
レーザー治療は1回では改善が難しく、複数回の施術が必要となります。
傷を作る施術なので、短期間で再度治療することはできません。施術間隔の目安は月に1度程度です。医師と相談の上、しっかりスケジュールを組んで治療しましょう。
ニードル
ニードル治療は極細な針を使った治療方法です。肌に針を刺して微細な傷を作り、自然に傷を修復する力を利用して、肌の自己再生を促します。
レーザー治療と同様に、意図的に肌を傷つけることで自然治癒力を高め、肌質改善を行います。
ダーマペン
ダーマペンは、複数の極細針がついている機械を使って肌に穴を開け、自然治癒力を活かして肌を再生させる施術です。
ダーマペン4は16本の針で1秒間に1,920個もの穴を開けるので、施術時間が短いのが魅力の1つです。
月1回程度の施術を複数回行うことで、満足度の高い効果が得られるでしょう。
ダーマペンは赤みを持ったニキビがあっても受けられます。クレーターとニキビの両方に悩んでいる方にはおすすめの治療法です。
ポテンツァ
ポテンツァは、マイクロニードルRF(高周波)治療器です。極細の針を皮膚に刺し、針先から高周波を照射することで、肌の深層に熱エネルギーを届けます。
肌の再生を促進し、クレーターやニキビ跡の改善、毛穴の開き、肌のハリ・ツヤなどに効果が期待できます。
ニードル治療後は肌表面に無数の穴が開いているため、ニードルと同時に薬剤を塗布して有効成分を導入する併用方法もあります。
薬剤の種類によってはクレーター肌に対してだけでなく、ほかのお悩みに対しても効果が期待できます。
ピーリング
クレーターの治療で、レーザー治療と同じくらい有名なものがピーリングです。
ピーリングは薬剤を塗布して皮膚の角質を溶かし、皮膚が再生する力を使って滑らかな肌を作る治療方法です。
ピーリングの中でも代表的なものがケミカルピーリングという治療法ですが、ニキビ跡の赤みや色素沈着への施術と比べると、効果を感じにくいのがデメリットです。
ダウンタイムを気にせず、ゆっくり治療したいという方におすすめの治療法です。
ミラノリピール
ミラノリピールは、イタリア製の薬剤を使用したケミカルピーリングです。TCA(トリクロロ酢酸)、フェノール、コウジ酸などの有効成分が、肌のターンオーバーを促進し、ニキビ跡やクレーター、シミ、くすみなどを改善します。肌への負担が少なく、ダウンタイムも短いため、気軽に治療を受けられます。
ヴェルベットスキン(ダーマペン+マッサージピール)
ヴェルベットスキンは、ダーマペンとマッサージピールを併用する施術です。極細針で皮膚に無数の穴をあけた後、マッサージピールで薬剤を皮膚内部まで浸透させます。
肌再生が促進され、凹んだ箇所が押し上げられると、クレーターが目立ちにくくなります。さらに薬剤の浸透によって、肌質改善の相乗効果も得られるのです。
ピーリングの施術後は、肌にヒリヒリ感や乾燥といった副作用を感じることがあります。また、施術を頻繁に行ってしまうと、炎症やシミにつながってしまうので注意が必要です。
施術の間隔は月1回程度です。ほかの施術と同様に、1度で効果を実感するのは難しいですが、レーザーなどに比べて手軽に受けられる治療法です。
外科的施術
外科的施術は凹みが深いクレーターに有効です。即効性が期待でき1回の施術でも効果を実感しやすい特徴がありますが、クレーターの深さによっては複数回の治療が必要です。
単独での施術では効果が不十分な場合、ダーマペンやレーザーとの併用が推奨されます。
サブシジョン
サブシジョンは皮膚下で癒着して陥没している部分を専用の針で切断し、引き剥がして凹みを緩和させる施術です。クレーターの凹みに対してピンポイントで処置します。
皮膚の癒着がなくなった部分の隙間にヒアルロン酸を注入し、内側からは皮膚を持ち上げて凹みを改善して再癒着を防ぎます。
クレーターの治療の流れ
ご予約からアフターケアまでのクレーター治療の流れです。
ご予約・ご来院
完全予約制のため、事前にご予約をお願いします。ご希望通りの施術を受けるためには事前のカウンセリングは欠かせません。お時間の余裕が取れるご都合のよい日時を選択してご予約ください。お電話、WEB、LINEでご予約できます。
医師による無料カウンセリング
医師が患者様のお肌やクレーターの状態を確認し、施術方法をご提案します。お悩みやご希望がありましたら何でもご相談ください。施術の注意点について詳しく説明させていただき、ご納得いただいてから施術を受けていただきます。
施術前の準備
クレンジング・洗顔をしてメイクや汚れを落として照射患部を清潔にします。メイクを落とした状態でお肌の状態を確認してから施術します。痛みに弱い方や痛みを緩和しながら受けたい方は、ご希望に応じて麻酔クリームを塗布するのでご相談ください。
施術
クレーターの症状に合わせた施術を行います。施術中は痛みに配慮しながらお声がけして進めていくのでご安心ください。クレーターの範囲や複数の施術を併用する場合など、施術内容によってかかる時間は異なります。
お支払い
施術が終わりましたらお支払いしていただきます。現金、各種クレジットカード、デビットカード、医療ローンでのお支払いが可能です。お薬等、保険診療で処方する場合もございますので、診察当日は、必ず保険証をお持ちください。
パウダールーム・ご帰宅
パウダールームを完備しております。ゆっくりメイクや身支度を整えていただいてからお帰りいただけます。治療方法によってはすぐにメイクができないことや、赤みが出る場合もあるので、必要でしたらマスクや帽子等をお持ちください。
アフターケア
クレーター治療の後は乾燥しやすく刺激を受けやすいため、保湿や紫外線対策を行ってください。
不安を感じやすい治療後も、経過を見ながら細かくフォローいたします。
不安を残さずご帰宅いただけるよう、自宅での注意点などのホームケアも丁寧にご説明させていただきます。
医師が責任をもって、1人1人に合った治療を提案いたします。
クレーター肌治療のメリット
クレーター肌の治療は期間や回数がかかりますが、適切な治療を行えば多くのメリットが得られる治療です。
肌の凹凸が目立たなくなる
クレーター治療の最大のメリットは、肌の凸凹が目立たなくなって滑らかになることです。
治療を継続するとコラーゲンやエラスチンが生成され、内側から弾力とハリのある肌になり凹凸を目立たなくさせます。
特に軽度の浅いクレーターは、ほぼ目立たなくできる可能性もあるため、早めに適切な治療を始めることが大切です。
ニキビができにくくなる
クレーター治療を行うと皮脂分泌のバランスが整うため、毛穴が詰まりにくくなりニキビのできにくい肌に改善されます。
クレーター肌の方は同じ箇所に繰り返しニキビができやすい傾向にありますが、皮脂分泌が抑えられるとニキビの再発予防にもなります。
肌がトーンアップする
クレーター治療のピーリングやレーザーは古い角質を除去してターンオーバーを促すため、くすみ改善にもつながります。
赤みや茶色く残った跡も改善されて肌の色が均一になるので、トーンアップ効果も期待できます。
素肌に自身が持てる
クレーター治療をすると見た目の変化だけでなく、心理的なメリットもあります。
肌がきれいになると鏡を見るのもメイクをするのも楽しくなり、自分に自身が持てるようになるでしょう。
肌の凹凸が気にならなくなりコンプレックスから解放されるので、前向きな気持ちになれます。
クレーター肌治療のデメリット
クレーター肌の治療は効果が期待できる半面、デメリットもあります。メリットだけでなくデメリットも知ると自分に合った治療ができるでしょう。
治療を始める前にデメリットやリスクも理解することが大切です。
即効性がない
クレーター治療は1度の施術で効果は期待できません。クレーターは肌の深い組織にまでダメージが及んでいるため、治療を受けてから肌が再生するまでに期間がかかります。
治療をしても即効性はないため、この日までにクレーターをなくしたいという方は、即効性がないことを理解する必要があります。
期間と回数がかかる
クレーターは程度にもよりますが、3ヶ月~1年以上の期間がかかります。
複数回の治療が必要なため費用もかかります。無理のない範囲で継続できる治療方法を選び、セルフケアも併用しながら治療を進めていきましょう。
ダウンタイムがある
フラクショナルレーザーはダウンタイムが短く、数日間赤みが出る場合があります。
ダーマペンやレーザーは赤みやかさぶた、皮むけが起こるため数日間メイクができません。
治療方法を選択する際には、ダウンタイムの期間を確認する必要があります。
完全に治るとは限らない
重度のクレーターは肌深部の組織が破壊されているため、治療で凹凸が目立たなくなっても、完全に元の状態に戻るとは限りません。
ツルツルの肌を目指すのは難しい場合もあるので、凹凸を少しでも滑らかにしたい、目立たなくさせたいといった現実的な期待を持つことも大切です。
クレーターのニキビ跡に関するよくある質問
クレーター治療でよくある質問をまとめました。
クレーターニキビ跡はセルフケアでもよくなりますか?
クレーターは肌の深い組織にまでダメージが及んでいるため、程度によってはセルフケアだけでの改善は難しいです。
クレーターの種類と、程度によってセルフケアでどこまで改善できるかの目安です。
クレーターの種類 |
セルフケアでの改善 |
期間 |
軽度のクレーター (ボックスカー型・浅いローリング型) |
多少の改善はできる |
6ヶ月~1年 |
中程度のクレーター |
目立たない程度にはできるが大きな変化は期待できない |
1年以上
|
重度のクレーター (アイスピック型・深いローリング型) |
ほぼ改善できない |
セルフケアでは難しい |
クレーターが浅い軽度の場合は、肌のターンオーバーを促進しコラーゲンを増やすセルフケアの継続で、少しずつ目立たなくすることは可能です。
しかし中程度~重度のクレーターはセルフケアだけでは難しいため、医療施術が必要です。
ニキビがあっても治療できますか?
ニキビがあっても治療はできますが、炎症性のニキビがある場合は基本的にニキビが治ってからの治療を推奨します。
ニキビ治療の薬の処方や施術もあるので、クレーターを治したいけどニキビがある方はご相談ください。
何十年も前からニキビ跡があるのですが、治療できますか?
何十年経っていても適切な治療を受ければニキビ跡は改善できます。ただし肌質やクレーターの状態によっては完全に元の肌の状態に戻すのは難しい場合があります。
クレーターはどのくらいの期間治療すれば治りますか?
クレーター治療には、数ヶ月~1年以上の期間がかかるのが一般的です。クレーターの種類や深さ、治療方法によって必要な期間が異なります。
クレーターの種類による治療期間の目安です。
クレーターの種類 |
クレーターの特徴 |
治療期間の目安 |
軽度のクレーター (ボックスカー型・浅いローリング型) |
皮膚の凹みが浅い |
数回の治療 3~6ヶ月 |
中程度のクレーター |
皮膚の奥まで影響し、やや深い |
複数回の治療 6~12ヶ月 |
重度のクレーター (アイスピック型・深いローリング型) |
皮膚の深部までダメージが及んでいる |
継続的に複数回の治療 1年以上 |
クレーターの状態によっては複数回の治療が必要です。カウンセリングではどれくらいの期間、回数で症状が改善するのか確認し、決められた治療回数通うようにしましょう。
肌に優しい施術はどれですか?
肌に優しいクレーター治療は、ダウンタイムが少ない治療方法です。
通常、クレーターは肌の深部組織にまでダメージが及んでいるため、治療後は赤みやかさぶたができ、新しい皮膚が再生されるまで期間がかかる場合があります。
肌に優しい治療は効果がマイルドなため期間はかかりますが、肌への負担を減らして治療をしたい方には以下の治療方法を推奨します。
- 低出力のダーマペン
- フラクショナルレーザー
- 低刺激のピーリング
同じ施術方法でも針の深度や出力を調整することで、ダウンタイムを短くできます。
治療方法 |
効果 |
ダウンタイム |
低出力のダーマペン |
肌の再生を促す |
1~3日程度赤みが出る |
フラクショナルレーザー |
コラーゲンを生成 |
ほとんどない |
低刺激のピーリング |
肌のターンオーバーを促進 |
軽い皮むけ |
クレーターの程度によっては、肌に優しい治療では改善が難しい場合もあります。
クリニックに相談し、無理なくできる治療を選択しましょう。
クレーター肌はクリニックで適切な治療を
クレーター肌はニキビやシミのように肌表面に症状が出ていないため、メイクで隠すのは難しいです。そのため、至近距離で見られることや、凹凸が目立ちやすい光が当たる場所に居るのに抵抗がある方も多いでしょう。
しかし、クレーター肌は適切な治療で改善できます。治療には時間や料金がかかりますが、定期的な通院をすることで効果が期待できます。
クレーター肌になる前にケアするのはもちろん大切ですが、クレーター肌に効果的な治療はたくさんあるので安心してください。
ご自身のセルフケアでも軽減できますが、お肌に関してお悩みがある場合は医師への相談がおすすめです。クリニックならより早い改善が可能ですし、専門の知識を持った医師の診察やアフターケアがあります。
1人で悩んでしまう前に、ぜひ一度クリニックへご相談ください。医師が責任をもって、1人1人に合った治療を提案いたします。