公開日: 2024年12月24日
更新日: 2024年12月26日
ほくろが増える原因とは?除去方法や病気との見分け方も紹介
目次
年齢を重ねるごとに「急にほくろが増えた気がする」「顔にできたほくろが気になる……」というお悩みが出てきていませんか?
特に顔のほくろは見た目に直接影響しますので、ほくろが増える原因を把握したうえで、対策を講じたい方もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、男女に限らず悩みの種である、ほくろが増える原因をお伝えします。
ほくろの除去方法や悪性のほくろとの見分け方も紹介しますので、ぜひご一読ください。
ほくろが増える原因
そもそもほくろとは、メラニン色素であるメラノサイトという物質が、皮膚の一部に集中して発生する母斑(ぼはん)の一種のことです。
ほくろには先天性と後天性のものがあり、私たちにあるほくろの多くは後天性だといわれています。
幼児期から思春期にかけて発生することがほとんどですが、成人後にほくろができるケースも珍しくありません。
以上を踏まえたうえで、ここでは大人になってからほくろができる主な原因を4つお伝えします。
なお、ほくろの明確な発生原因は不明なので、いずれも憶測の域を出ないことを念頭に置いたうえでご参照ください。
遺伝による体質
ほくろが増える原因の一つとして、遺伝が挙げられます。
両親、あるいはそのどちらかにほくろが多い場合、ご自身もほくろができやすい体質になる可能性があります。
しかし医学的に明言できる証拠がまだそろっていないため、必ずしもほくろの発生が遺伝によるものだと言い切れないのが現状です。
紫外線による刺激
何かと肌のトラブルの原因となりがちな紫外線ですが、ほくろにおいても例外ではありません。
紫外線を多く浴びると、肌を守るためにメラニン色素が生成され、その過程でほくろが発生するとされています。
ほくろの増加を防ぐためには、日焼け止めを塗ったり、日傘や帽子を着用したりして紫外線から肌を守るよう心がけてください。
メラニン排出の乱れ
メラニン色素は肌の周期が過ぎれば排出されますが、このサイクルが乱れると肌に沈着してしまい、ほくろの原因となります。
これには、生活習慣や食生活の乱れ、またストレスなどが密接に関わっていると考えられています。
健康的に毎日を過ごすよう意識し、メラニン排出のサイクルを整えましょう。
また、更年期や生理不順によるホルモンバランスの乱れも、肌のサイクルを崩す原因となります。
ホルモンバランスの変化
女性の場合、妊娠中や生理前にほくろが増える傾向にあり、女性ホルモンもほくろの発生に関係しているといわれています。
妊娠中や生理前に多く分泌される、プロゲステロンという物質がメラニンの生成を促すことから、ほくろができやすくなるわけです。
メラニンが生じやすいこのような時期は特に、紫外線からの刺激を避けるよう努めるのが良策です。
ほくろの除去方法
前項では、ほくろが増える原因をお伝えしましたが、ご理解いただけましたか?
ここからは「どうしても自分のほくろが好きになれない……」とお悩みの方に向けて、ほくろの除去方法を3つ紹介します。
いずれもほくろを取る際の一般的な方法ですので、詳しい内容を把握したうえで治療をご検討ください。
CO2レーザー治療
CO2レーザー治療とは、水に吸収されやすい炭酸ガスを使用した気体のレーザーを照射して、ほくろを除去する治療法のことを指します。
治療時には局所麻酔を施すので、痛みに敏感な方でも心を穏やかに治療に臨めるはずです。
CO2レーザーを皮膚に照射すると、肌の組織内の水分に吸収されて熱が発生します。
その熱によって、気になるほくろを気化蒸散させて取り除くことができるのです。
この治療法なら短時間で済みますし、周囲の肌への影響を最小限に抑えられます。
Qスイッチヤグレーザー
ほくろの除去には、Qスイッチヤグレーザーによる治療という選択肢もあります。
Qスイッチヤグレーザーの特徴は、メラニン色素のみに反応してほくろを除去できることです。
治療に際して感じる痛みは、輪ゴムをパチンとはじいた程度なのでほとんど気になりませんが、どうしても痛みが苦手な方には塗り薬による麻酔もあるのでご安心ください。
またQスイッチヤグレーザーなら、治療後に傷跡が残ったり、出血したりするようなことは基本的にありません。
お肌に負担をかけずに、ムラなく正確性の高いほくろの除去が可能です。
切開・くり抜き
ほくろの大きさや、根の深さによっては、切開・くり抜きといった治療のほうが適しているケースもあります。
もちろん施術に際しては麻酔を使用するので、痛みに対して極度に不安を感じる必要はありません。
切開の場合は治療後に縫合を行うこととなり、除去するほくろの約4倍の幅の傷跡が残りますが、術後3~6か月程度で目立たなくなります。
傷跡が残るのは女性にとってかなりのデメリットではありますが、再発の可能性が低くなる点はメリットといえるでしょう。
一方のくり抜きは、皮膚の深部まで達したほくろの除去に用いられる治療方法です。
取り除くほくろの大きさ次第では縫合を必要とせず、軟膏やテープで保護する方法をとることもあります。
また、切開に比べてくり抜きのほうが治療後の皮膚がゆがみにくく、再発の可能性も低くなります。
ほくろと悪性腫瘍の見分け方
一般的なほくろなら病気の心配はありませんが、見た目がほくろと似ている悪性腫瘍があることをご存じでしょうか?
「最近ほくろが増えたな」と気楽に構えていて、それが万が一悪性腫瘍であった場合は一大事です。
決して他人事ではないからこそ、ほくろと悪性腫瘍の見分け方を覚えておきましょう。
なお、以下でお伝えする悪性腫瘍は、いずれも初期段階ではほくろと誤認しやすいものをピックアップしましたので、ぜひ参考にしてください。
基底細胞がん
基底細胞がんとは、40歳以降に発症する可能性が高いとされている皮膚がんのことです。
顔に発生することが多く、初期段階の見た目はほくろと似ていますが、普通のほくろと比べると表面がつやつやしているのが特徴です。
気づかずに放置していると、少しずつ大きくなって中央部がへこんだり皮膚が破れて出血したりします。
年齢を重ねてから顔にほくろができた場合には、ほくろの質感や、日常生活を送るなかで徐々に形が変化していないかどうかを確認しましょう。
基底細胞がんは、一般的には全身に転移するケースは少ないといわれていますが、皮膚の深部まで広がると骨や筋肉に悪影響を及ぼすので注意が必要です。
悪性黒色腫(メラノーマ)
“悪性黒色腫(メラノーマ)”は、手足や爪、胸やお腹などに発生する可能性がある皮膚がんです。
ほくろやシミに近い見た目であることから、発生しても見過ごされてしまうケースが多々あります。
とはいえ、以下で紹介するメラノーマの特徴を把握しておけば、早期発見につながるかもしれません。
悪性黒色腫(メラノーマ)の特徴
- 左右対称ではない
- 輪郭がぼやけている
- 複数の色が混ざっている
- サイズが直径6mmを超えている
- 表面が盛り上がっている
ご自身に、上記のような特徴に近いほくろができた際には要注意です。
万が一メラノーマだった場合は全身に転移する可能性があり、命が危険にさらされてしまいます。
ご自身のみで病気かどうかを判断するのは難しいので、少しでも疑わしく感じたらすぐに医師に相談しましょう。
先天性色素性母斑
生まれつきある、比較的サイズが大きいほくろのことを“先天性色素性母斑”といいます。
基本的には、そのままにしていても問題ありませんが、一定の割合でメラノーマになる可能性を含んでいるといわれています。
先天性色素性母斑の場合、普通のほくろよりサイズが大きいうえ、形が整っていないので判別しやすいはずです。
ここで覚えておきたいのは、先天性色素性母斑が大きければ大きいほどメラノーマになる危険性が高い、ということです。
成人までに直径20cmを超過すると予想される場合には、切除が必要になるかもしれません。
また成人していたとしても、放置すると皮膚がんになるリスクが高まるので、切除手術を受けるのが賢明でしょう。
ほくろが増える原因は、紫外線やメラニン排出の乱れによるものと推測される
今回は、ほくろが増える原因を解説しました。
ほくろが増える明確な原因は判明しておらず、いずれも憶測の域を出ませんが、遺伝や紫外線による肌への刺激、メラニン排出の乱れなどが関係していると考えられています。
もし、なんらかの原因で増えてしまったほくろを取り除きたいのであれば、レーザーを用いた治療や切開・くり抜きといった方法で除去することが可能です。
また、年齢を重ねてからほくろが増えた場合、それが悪性腫瘍である可能性もゼロではありません。
少しでも気になったら、本記事で紹介したほくろと悪性腫瘍との見分け方を参考にご自身のほくろを観察してみて、必要に応じて医師に相談してください。
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