公開日: 2022年11月16日

更新日: 2024年05月23日

レーザートーニングは肝斑が悪化するって本当?効果と注意点

レーザートーニングは肝斑が悪化するって本当?効果と注意点

肝斑の画期的な治療法として注目されているレーザートーニング。しかし、「レーザートーニングで肝斑が悪化した」という口コミを見たり、うわさを聞いたりしたことはありませんか?

なぜ悪化するのか、そもそも悪化するのは本当なのか。気になるレーザートーニングの効果や注意点を見ていきましょう。

レーザートーニングとは

レーザートーニングの特徴と従来のレーザーとの違い

レーザートーニングとは、シミの治療に効果的な美肌治療器です。レーザー治療は、シミの治療によく用いられますが、レーザートーニングは従来のレーザーとは異なる特徴を持っています。

従来から使用されているレーザー機器は、エネルギーを均一に照射できません。照射範囲の中心で照射エネルギーが強く、中心から離れるにつれて照射エネルギーが弱くなります。

照射エネルギーにムラがある状態で肝斑がある肌に照射すると、エネルギーが強い部分では炎症が起こり、エネルギーが弱い部分では十分な効果が期待できないのです。

気になる「肝斑が悪化した」という口コミやうわさは、肝斑があることに気付かずに、レーザートーニング以外のレーザー治療を行ったというケースが起因しているのではと推測できます。

一方でレーザートーニングは、従来のレーザー機器よりも低出力で均一にレーザーを照射できるのが特徴です。均一に照射するレーザーによって、炎症を起こさない程度の適切なエネルギーでメラニン色素を破壊し、徐々にシミを薄くしていきます。

レーザートーニングは、これまでのレーザー治療を進化させた、最新の治療法なのです。美しい創面の形成、創傷治癒の良さ、色素沈着や色素脱失、瘢痕などのダメージの軽減をも実現しています。

 

レーザートーニングの適応

レーザートーニングは、肝斑や肝斑以外のシミへもアプローチでき、くすみや色ムラにも有効です。

肝斑がある方はほとんどの場合、くすみや雀卵斑、老人性色素斑、そばかす、ニキビ跡など、複数のシミも併発しています。レーザートーニングの施術は、肝斑だけでなくこれらのシミの改善も可能です。

また、毛穴にレーザーを照射することで、コラーゲンを生成する肌内部の細胞に刺激を与え、毛穴の開きや小じわ、たるみにも効果がでます。

レーザートーニングは、肝斑を含むシミの改善だけでなく、総合的に美肌を目指せる美肌治療器なのです。レーザートーニングの「トーニング」とは、色調を整えるという意味があります。その名の通り、施術によって色ムラのない明るい美肌へ導くのです。

 

レーザートーニングが人気の理由

レーザートーニングは肝斑が悪化するって本当?効果と注意点

これまで主に内服薬や外用薬で治療が行われていた肝斑ですが、美容医療の機器を使って効果的に治療ができるというのが人気の理由のひとつです。

内服薬や外用薬では、効果が非常に緩やかで、人によっては効果を実感できずに治療を断念する場合もあります。

また、美容医療で連想される、痛みやダウンタイムの少なさも大きなポイントです。信頼できるクリニックでの施術なら安全性も高く、スキンケアする感覚で施術を受けられます。施術時の痛みは、チクチクと感じる程度で、ほとんど痛みを感じない人もいます。従来のレーザー治療よりもかなり痛みが軽減されているといえるでしょう。

肌へのダメージが少ない施術なので、ダウンタイムはほとんどありません。施術後にお化粧をして帰ることも可能です。

肝斑だけでなく複合的なシミ、くすみや毛穴の開きにまで効果が期待できるなど総合的に美肌を目指せるうえ、痛みやダウンタイムも少ないことが人気の理由となっています。

施術時間

施術時間は、5~20分程度と短時間ですが、照射範囲によって異なります。一般的には、洗顔でメイクを落とした後に診察、それから施術という流れです。

レーザートーニングの肝斑への効果

レーザートーニングは、肝斑の治療に最も効果的といわれています。

肝斑とは

肝斑(かんぱん)は、一般的に30~40代のアジア人女性に多く発症する薄茶色をしたシミです。両ホホの上あたりにぼんやりとできること多く、左右対称なのが特徴です。

発症の原因は明らかになっていませんが、閉経後に消えることがあるため女性ホルモンが関与しているともいわれています。

 

肝斑の従来の治療法とレーザートーニング

肝斑の治療には、これまでトラネキサム酸やビタミンCなどの内服薬や外用薬、イオン導入、ピーリングなどが用いられています。しかし、効果が出るまでに時間がかかり、時間をかけても十分な効果が出ないこともしばしばです。

肝斑ではないシミの場合、レーザーでメラニン色素を破壊するレーザー治療は有効な治療法のひとつです。しかし、レーザー治療の副作用として、一時的に肌で炎症が起きる場合があります。

肝斑は、「炎症性の色素沈着(慢性的な刺激によって何らかの作用で常に炎症が続き、結果としてメラニンが過剰に生成される)」ともいわれており、肌に炎症を起こすようなことは避けなくてはなりません。このような理由から、肝斑に対してのレーザー治療は禁忌とされてきたのです。

一方でレーザートーニングは、均一に熱エネルギーを照射して、肌内部の最適な深さまで届けることで、少しずつ肝斑を薄くしていきます。肌へのダメージが少なく、ダウンタイムもほとんどない、手軽に受けられる治療です。

現状では、レーザートーニングは肝斑にもっとも効果的な治療法といわれています。

レーザートーニングの仕組み

ここからは、レーザートーニングの仕組みについて説明していきます。まずは、シミができるメカニズムについて理解しておきましょう。

 

シミができるメカニズム

メラニンは、もともと私たちの体内にあり、紫外線から肌の細胞を守ってくれる働きがある黒色色素です。そのメラニンは、正常なターンオーバーをしている場合は約4週間で皮膚から排出されます。

メラニンを生成するのは、表皮の一番奥にあるメラノサイトです。表皮の細胞は約4週間でターンオーバーされ生まれ変わりますが、メラノサイトで新しく作られたメラニンも約4週間で肌の表面に押し上げられてきます。

加齢や不規則な生活などでターンオーバーに時間がかかると、メラニンが表皮の中に溜まった状態が長く続きます。さらに紫外線などでメラニンが生成されると、肌の中にどんどん蓄積されてしまうのです。このようなメラニンの過剰な増加がシミの原因になります。

 

レーザートーニングでは均一な照射が可能

通常、美容医療で使われるレーザーのエネルギーは真ん中が強く、中心から離れるにしたがって弱くなる形をしています。このために照射にムラができ、肝斑を悪化させる可能性があることは前述のとおりです。

レーザートーニングが、均一にムラなく肌へエネルギーを届けることが可能であることは大きなポイントです。当院で導入しているスターウォーカーは、独自技術によりレーザーのビーム径や空間的な強度分布の測定を可能にしています。高い治療効率とトラブルの少ない治療です。

 

レーザートーニングでは弱いパワーで安全に治療可能

肝斑には、炎症は大敵です。レーザートーニングでは、弱いパワーで肌の中に滞留しているメラニンを少しずつ壊していきます。安全で確実に肝斑を治療できる方法として注目されているのは、このように均一な照射と弱いパワーでの照射が可能であるからといえます。

レーザートーニングの注意点

メリットの多いレーザートーニングですが、施術を受けるうえでの注意点がありますので4つ紹介していきます。

ⅰ.効果を実感するまで時間がかかる
ⅱ. レーザー照射後に一時的にシミが濃くなる場合がある
ⅲ.一時的に肌トラブルが生じる場合がある
ⅳ.白斑のリスクがある

順に説明していきます。

 

ⅰ.効果を実感するまで回数を重ねる必要がある

レーザートーニングは、一度きりの施術で効果を実感できるケースが少なく、複数回の施術が必要です。くすみの改善や美肌の効果は5回ほどの施術で実感できる方が多いようですが、肝斑やシミが薄くなったと効果が実感できるのは、8回程度の施術が目安となります。

施術のペースは1週間に1度ですので、約2か月で肝斑の治療ができるということです。効果を実感できるまでの回数には個人差がありますので、参考程度にして下さい。

 

ⅱ. 人によって施術後に一時的な色素沈着がある

肝斑やシミ、そばかすが、一時的な色素沈着で濃くなる場合があります。肌のターンオーバーで、1週間ほどすれば薄くなります。気になる場合は、メイクで隠しておきましょう。

 

ⅲ.人によって肌トラブルが生じる場合がある

施術後に出る症状は、赤みや吹き出物、かゆみなどです。症状が出た場合、2、3日でおさまることがほとんどですが、気になる場合はクリニックへ相談しましょう。施術後の肌は乾燥しやすい状態になっていますので、十分な保湿ケア行うことも大切です。

 

ⅳ.白斑のリスクがある

白斑とは、皮膚の一部が白く抜けたように見える症状のことです。必要なメラニン色素まで消失することが原因で起こります。短すぎる間隔での施術や、強すぎる照射の出力は白斑のリスクが高まります。適切な回数や頻度で施術を受けるよう、医師の指示に従うことが大切です。

まとめ

「レーザートーニングで肝斑が悪化した」という口コミやうわさは、肝斑に気付かずに誤った治療を施してしまったケースがあること、一時的な色素沈着の副作用があることなどから生まれた話ではないかと推測します。

レーザートーニングは、これまでレーザーでの治療が不適切とされてきた肝斑にも効果を発揮し、美肌へと導いてくれる新しい技術です。

「トラブルのリスクをおさえ、効果が出る肝斑治療をしたい」、「くすみのない、透き通るような美肌になりたい」とお考えでしたら、ぜひ藤井クリニックへご相談ください。

レーザートーニングを含む美容医療の治療は、信頼できるクリニック選びと、医師が適切な判断をするためのカウンセリングが大切です。

医師、スタッフともに、患者さんに寄り添った丁寧な対応でみなさんをお迎えします。当院でのレーザートーニングについては、こちらのページで詳しくご案内しています。 https://www.fujiiclinic-umeda.com/beauty/toning

ご相談は、初診・再診問わず、お電話・WEBフォーム・LINEにて受付中です。

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この記事の監修者

藤井 靖成

藤井 靖成

大阪・梅田 藤井クリニック院長

総合内科内科専門医であると同時に消化器内視鏡専門医・指導医として従事。
胃がん大腸がんに対する内視鏡検査・手術を通して磨いた技術と豊富な経験を活かしながら、美容外科の技術も習得し約40000例の美容外科施術経験を積む。また、皮膚額をベースとするスキンケア医療に取り組む。
「楽しく生きる」をコンセプトに、自身が理想とする医療を追い求めるため、2007年5月 大阪・梅田に「藤井クリニック」を開院。
開院以来、美容整形手術ではない、自然な綺麗さや若返りを目的としたメスを使わない美容医療を提供し、約15年間で70000例以上の実績を持つ。

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